先月、日本郵政が正社員の手当を廃止することで非正規社員との待遇格差を縮めると公表されました。

 

働き方改革、同一労働同一賃金の目指すところは、非正規社員でも正社員と同等の労働や業務責任があるならば、待遇格差をなくしましょうというものです。

非正規社員の待遇を改善しましょうというのが趣旨なのですが、日本郵政は正社員の待遇を非正規社員に近づける手段で待遇格差の改善を図ろうとしています。

 

正社員の待遇が下げられるので、これでは同一労働同一賃金の趣旨に反します。

 

この件についていろいろな記事を目にしますが、ほとんどの記事は、このやり方は働き方改革の趣旨に反しおかしいとしています。

 

確かに正社員の手当を廃止するので、正社員の待遇が下げられるものです。

 

しかし、誤解してほしくないのですが、日本郵政は正社員の手当を一部廃止するものの、10年間は手当の一部を支給する経過措置を設けているという点です。

さらに、正社員の手当を削減した分を原資として、非正規社員の待遇改善にあてることにしています。

 

この件について多くの記事を見ていると、単に日本郵政は正社員の手当「だけ」廃止する、その点だけがクローズアップされて「働き方改革や同一労働同一賃金の趣旨に反する」ということを強調しているように感じます。

 

日本郵政は正社員の手当を廃止しつつも、他の点でバランスをとろうとしているのに、そのことを知らずに

「日本郵政は正社員の手当を廃止したんだからウチも手当を廃止しても問題ないだろう」という声が聞こえてきます。

 

今回の日本郵政のとった手段には問題点もありますが、少なくともやみくもに正社員の手当を廃止したものではないということを理解しないといけません。

 

あまり考えずに手当等を廃止し、賃金を削減することはリスクが高いということをご理解いただければと思います。