成人の日式典から考える「心理的安全性」の高め方
今日は「成人の日」。新成人になられた皆様、おめでとうございます。
多くの自治体(中学校単位のところも)では、昨日「二十歳のお祝い」などの式典が開催されたようです。伊是名島では元日に開催されたようで離島ではお正月のほうが皆が圧tマりやすいので元日に開催することが多いようです。
昨日は多くの地域で式典が行われましたが、例年とは異なる街の雰囲気に気が付きました。
「美容院や写真館の前に新成人がいない」
たまたま私が美容院や写真館の前を通りかかったときに新成人がいなかっただけかもしれません。
しかし、例年ですとヘアースタイルをばっちり決めるため、煌びやかな袴や着物の着付けを待つために早朝(恐らく夜中から)美容院の前でまつ新成人を見かけました。街中でド派手な格好をばっちり決めた新成人(というより恐らく二十歳を迎えた皆さん)を見て「成人の日」を意識したものですが、昨日は夕方のニュースで式典のことが報道されたのを見て、そうか成人の日か、と気づいたほどです。
毎年、沖縄では新成人の暴動騒ぎが全国ニュースになりますが、新型コロナ禍を除いて今年はそのようなニュースも見ませんでした(私が見てなかっただけかもしれませんが)
新型コロナの影響も落ち着き、イベントや式典は新型コロナ前のように行われるようになってきましたが、成人の日の式典は縮小されたのでしょうか?
そう考えていたところ、日経新聞の記事を目にしました。
「総務省が31日公表した2024年1月1日時点の人口推計によると、05年生まれの新成人(18歳)は23年から6万人減の106万人で、過去最少となった。05年は1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す「合計特殊出生率」が1.26と、22年に並ぶ過去最低を記録した年で、少子化があらためて浮き彫りになった。辰(たつ)年生まれは1005万人だった。
総人口に占める新成人の割合は0.86%で、男女の内訳は男性55万人、女性52万人。
成人年齢は22年4月に20歳から18歳に引き下げられた。第1次ベビーブーム世代(1947〜49年生まれ)が成人した直後の70年に史上最多の246万人となり、第2次ベビーブーム世代(71〜74年生まれ)が成人した90年代前半にも一時200万人を超えたが、その後減少傾向が続いている。略」
2022年4月から成人年齢は20歳から18歳に変わりましたが、2023年の新成人112万人、2024年の新成人は106万人と6万人減少しています。これは私の事務所がある豊見城市の人口に近い人数で、一年で豊見城市一市分の人口が減少したことになります。
「総人口に占める新成人の割合は0.86%~」、総人口の1%に達していません。
ちなみに私の年齢の総人口数は199.5万人(第二次ベビーブーム世代です)。今年の新成人の人口は、私の年齢人口の半分ほど。
※日本は少子高齢化がすすみ、ここ数年の出生数は100万人を割り込んでいるのはご存じのとおりです。
私の年齢の人口の半分ほどしか新成人はいないのですから、街でみかけなくなるのは当然なのかもしれません。
新成人のニュースでは、こんな話題も。
〈北九州ヤンチャ成人式ルポ〉市長もド派手袴で参上!「誰かの価値観を否定しない街に」コロナ5類移行後、初の式典開催にキメキメ衣装で集う新成人たち
北九州市の成人式はド派手な袴姿が伝統(沖縄も近いものがあります)、北九州市の市長もド派手な衣装を着て新成人をお祝いしたそうです。
若者に目線を合わせ、ド派手な衣装も「多様性を認め」否定しない街にしていきたいとのこと。
この北九州市のド派手衣装、昨年はニューヨークのファッションショーでも披露されたそうです。
若者に目線を合わせる、多様性を認める、市長が率先して取り組む姿勢は見事です。敬遠されがちなド派手な衣装を北九州市の革新的な衣装として世界に発信、若者に反発せずに市北九州市を盛り上げていく姿勢に好感が持てます。
会社のハラスメント対策について研修や講話をさせていただく機会があります。
社内でハラスメントが起きないようにするにはどうしたらよいか?
社内の「心理的安全性」を高めることが、ハラスメントの防止につながり、生産性を高めます。
では「心理的安全性」を高めるとはどういうことか?
「社内の風通しがよい」会社は心理的安全性が高いと言われます。社員どうし、上司と部下のコミュニケーションが良好で言いたいことが言え信頼のおける関係性が保たれている職場は心理的安全性が高く、社員が活き活きと働いています。
逆に社内の雰囲気がギクシャクしている会社は、会話が少なく言いたいことも話しにくい会社です。部下が上司の顔色を窺い、上司は話しかけづらい雰囲気を出していて何か話しかけたら怒られそうだからなかなか話しかけづらい、そんな雰囲気を持っています。そんな雰囲気の原因の多くは、会社のトップにあります。社長が社員の話を聞いてくれない、トップダウンの指示命令ばかりで周りの意見を取り入れようとしない。社長も人間だすからいつも正しいことばかりとは限りません。部下から反対の意見があがると受け入れず、逆に反発する、そのような社長がいらっしゃいます。
そんな社長の口癖で多く聞かれるのが「今時の若いもんは」「私が若いころはこうだった」
若者に対して先入観や固定観念がつよく、受け入れられない社長は変化に弱く、会社の成長も鈍化する傾向があります。
会社の成長も鈍る、ハラスメントや不祥事が起こりやすい組織になってしまいます。
社長が変わらなければ会社は変わりません。
ハラスメント対策でも「トップのメッセージ」は重要で、トップがハラスメントは絶対許さないとメッセージを発することがハラスメント防止に高い効果がありますし、社長から部下に対して歩み寄ることも会社の心理的安全性を高めることにつながります。
北九州市長は、成人式のド派手な衣装を着て新成人と式典に参加し、「誰かの価値観を否定しない街にしたい」と挨拶したそうです。
多様な価値観、多様な働き方を求められる時代です。会社を成長させるためにも北九州市長のように若者に目線を合わせ、価値観を否定しないように取り組みませんか?