久米島へ 保育士の人材育成研修


令和5年度、沖縄県保育士・保育所総合支援センターの主催で県内市町村を巡り、保育士の人材育成とキャリアパス構築をテーマに研修を行ってきました。

12月までに7市町村を巡り、希望する他市町村の担当者の方、皆さん年末年始や年度末はお忙しくて「来年度にお願いします」と仰り、今年度の研修は終わりかな?と思っていたところ、久米島町からご依頼をいただき今月2日に久米島で研修を行いました。

車エビそばをいただきました

保育士の処遇改善加算制度ではキャリアパス整備が要件とされているので、ほとんどの保育園ではキャリアパスを整備されています。

しかし、処遇改善加算を受けるためキャリアパスを整備した保育園も少なくなく、キャリアパスの内容が実態と合っていない、キャリアパスが形骸化しています。また、キャリアパスが「これから働いていくため、成長していくための道筋」であるという目的が理解されず、保育士や職員が成長していくための取り組みや道筋について園からの説明が不足しています。

そのため、保育士や職員が「この保育園で働く意味は?」「ここで働いて成長できるのか?」と疑念をいだき、このままでは働く意味が見いだせない、自分は成長できないかもしれないと思ってしまいます。

今働いている保育園では自分は成長できないと思ってしまうと、他の保育園なら成長できるかもしれない、働き甲斐があるかもしれないと考えて転職してしまいます。通常、キャリアパスは給与と連動させるので、キャリアパスが形骸化し給与が上がらないとなると、働き甲斐がそがれることに加えて昇給も期待できないことになり、人材の定着率も下がってしまいます。

保育園は人手不足が著しく、新規雇用も苦労するなかで今雇用している職員も辞めてしまうと保育業務が滞り、職員の気持ちの余裕がなくなり、場合によっては不適切保育が行われてしまいます(実際にありました)

キャリアパス整備や人材育成の手段はいくつも方法があり、規定を整備するには手間と時間がかかります。

大きな保育園は比較的整備する余裕がありますが、大半の保育園は小規模~中規模で事務員がいない園もあり、マンパワーが不足していることからキャリアパスや人材育成について整備があまり進んでいません。なにも手をうたないと人材定着率が低下→人手が足りず労働環境が悪化→ますます退職者が増える そのような悪循環を防止するためにもキャリアパスの整備は必要だとお話させていただいてます。

簡易な制度つくりからはじめ、保育士や職員に話し、理解を深めてもらうこと。最初から完璧な制度はありませんから、保育士や職員に園の考えを理解してもらいながらその都度見直ししていけばいいと思います。まずははじめてみて、みんなで話し合いながらすすめてみてはいかがでしょうか。

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おもろ社会保険労務士事務所

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